東京書籍版
教科書型算数指導法
クラス全員のわかった!
を目指す
小学校算数6年間
1,000時間の指示発問集
「おしゃべり算数 」とは何か。
おしゃべり算数とは、教科書を読みながら、「全員で学ぶ授業」をすることです 。
一部の子どもだけが発表するのではなく、学級の子どもたち全員が説明できることを目指します 。
このサイトでは、初任者の先生でも実践しやすいように、45分間の授業の流れや「発問・指示等」を 、「具 体 的 な 指 導 案 」として紹介しています。
「指さす」「丸で囲む」「書き込む」「声に出して説明する」といった小さな活動を積み重ねながら、子どもたち一人ひとりの理解を支えていきます。「おしゃべり算数」の授業とは何か。
教科書の意図を読み取り、教科書の流れに沿って進める授業教科書の内容を細分化した、指示発問で組み立てる授業 児童自身がおしゃべり(説明)することで、内容を理解していく授業クラス全員のわかった!を目指す
そのためには…
下位群児童の目線(動線)を意識した、指示発問集を作る。
教科書に記載されている挿絵・図表などを、全て利用する指示発問集を作る。
小学校算数 6年間、1000 時間分の指示発問集を作る。
「教科書型算数指導法」とは何か
教科書を中心とした授業設計
おしゃべり算数は、「教師の説明」によって理解させる授業ではなく、児童が教科書を活用して学ぶことを「教師が支援する」授業システムです。
その特徴は、短く細分化された指示発問によって児童の注意を教科書へ向け、教科書から情報を読み取り、理解する活動を中心にしています 。「説明台紙」を活用した説明活動
おしゃべり算数では、児童が「虫食い形式の説明台紙」を用いて説明します。その活動が、説明者自身である児童の理解を深めていきます。「説明台紙」は、「表現を補助する道具」であると同時に、「理解を深化させる道具」として機能します。
下位群への学習の保障
公教育においては、上位群を伸ばすことだけではなく、下位群を学習から脱落させないことが重要な使命です。
そのためには、「指示発問の細分化」「一時一事の原則」「読み取る場所の明示」などの、児童の認知負荷を軽減する工夫が必要になります。おしゃべり算数の指導案を一見すると、教師による働きかけが多く教師主導型のように見られますが、そうではありません。
これは、下位群が読解するための、必要な働きかけなのです。
上位群の活躍を保障する「習熟システム」
習熟問題を解くときには、児童の学力差による「作業差」が必ず生まれます。
「習熟システム」は、上位群の学習を停滞させないシステムです。上位群は、問題に正解したら、黒板に解答を書き、他者へ向けて説明する活動を行います。これにより下位群は、教師だけでなく、教科書だけでなく、友達からも学ぶことができます。
なので、「習熟システム」は「上位群を学級全体の学習資源として活用するシステム」と言えます。
変化する子どもの姿
おしゃべり算数の授業をすることで、子どもたちに変化が表れます。「前の学年までは算数は嫌いでしたが、今は好きになりました」という声がよく聞こえるようになります。
そして、クラス平均90点以上になることも頻繁に出てきます。これまで100点 をとったことのない児童が、初めて100点をとったというドラマも生まれます。
まとめ
「教科書型算数指導法」とは、
・教科書を通して児童が学ぶことを、教師が支援する指導法
・学力差のある通常学級において、全員理解を目指すための指導法
「指導案集」の使い方
この指導案集は、初任者に「45分間の授業イメージ」をもってもらうことを最優先に考え、作成しました。
つまり、「授業の再現性」に最も重点を置きました。
初任者自身が、子供たちを前にして何と言うのか、子供たちは何と答えるかを、映像として思い浮かべながら、事前に読んでもらうことを想定しています。「指示発問の要約」ではなく、「指示発問の実際」で書いています。なので、必然的に、「45分間の指導案の全体量」は多くなっています。でも、「45分間の授業」を想定して作成しています。
あとは、初任者自身が、自分のクラスの実態に合わせて、指示発問を微修正すればよいのです。
向山洋一氏は、次のように言っています。
授業を構成している骨格は「発問」と「指示」なのだ。
あらゆる指導の準備は、「発問」「指示」に集約される。
(1985 年「授業研究」誌 3 月号)
洗練された発問・指示は、子どもたちを動かします。
なので、発問・指示の、一字一句に注意しながら書いたつもりです。
その発問・指示をそのまま発すれば、子どもたちは動くことをイメージして書きました。
読者諸氏の加除訂正をお願いします。
算数授業の進め方
これは、 「教科書の流れ」をもとにして授業を進めたい先生方のための、 指導案集です。
これは、1単位時間に発せられる、教師の「指示・発問集」です。
その指示・発問は、下位群児童も動けるように「細分化の原則」でまとめています。
「一時一事の原則」と「簡明の原則」を意識しながら、まとめています。
授業には、リズムが必要です
「読む」リズム
追い読み、復唱、一斉音読などから生まれます。
「書く」リズム
教科書の丸囲み、下線引き、キーワードやサブワードなどを、タイミング良く教科書に直接書き込むことで生まれます。
「話す」リズム
「おしゃべり説明」を繰り返し練習し、「説明の型」に沿ってスラスラと話せるようになることで生まれます。
「聞く」リズム
上記のことを、テンポ良く進めることで生まれます。
この指導案集を直接持ちながら、
授業をすることはできません
なぜなら…
教師の目線が児童に届かず、授業のリズムが崩れるからです。
この指導案集には、「激励の原則」と「個別評定の原則」に関する記述はありません。
それは、その場の様子により、変化するものだからです。
しかし、児童への激励や評価なしで授業をすれば、授業のリズムは保てません。
この指導案集は、『事前に目を通し、授業の流れをつかむためのもの』
とご理解下さい。
指示・発問の発言を吟味するための授業研究には、
かなり有効と確信しています。
